《今週のポイント》米国住宅着工件数(5月16日)窪谷浩
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戸建ては軟調が続くか
5月16日に米国で4月の住宅着工、建設許可件数が発表される。3月は主力の戸建て着工件数の回復に陰りがみられたが、4月は持ち直すのか注目される。
3月を振り返ると、着工件数は季節調整済みの年率換算で132.1万件と前月比14.7%減、前年同月比でも4.3%減と減少した。内訳は戸建てが102.2万件で前月比12.4%減、2戸以上の集合住宅が29.9万件の同21.7%減といずれも2桁の減少となった。一方、前年同月比ではそれぞれ17.4%増、20.2%減となっており、戸建ての回復が続く半面、集合住宅が大幅に減少し明暗が分かれている。
集合住宅の不振は建設中の物件が多いことや、賃料の伸び鈍化の影響とみられる。一方、戸建ての前月比の落ち込みは2月が同14.6%増となった反動の影響が指摘される。もっとも、着工件数の先行指標である戸建ての建設許可件数も3月が同5.7%減と2022年12月以来の減少に転じたため、戸建ての回復に陰りが出てきた可能性に注意が必要だ。
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週刊エコノミスト
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