《東京市場》割安な日本株へ海外資金流入続く 三宅一弘
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欧米など主要国の物価は安定目標の年率2%が視野に入った。カギを握る米国物価は下げ渋りの主因だった住居(家賃)インフレが減速基調で、秋ごろには沈静化の可能性が高まりそうだ。
世界の金融政策もインフレと景気の減速から利下げ局面に移行しつつある。主要国では3月にスイス、5月にスウェーデン、6月にカナダ、ユーロ圏、デンマークなどが利下げを行った。利下げ観測が延びている米国も秋以降、利下げ余地が広がるだろう。一方、日銀はデフレ脱却から3月に利上げを行い、超緩和策の修正を進めるスタンスだが、段階的に時間をかけて利上げを模索しそうだ。
主要先進国経済は米国を筆頭にほぼ巡航速度に減速しつつあるが、低失業率と堅調な雇用を背景に株高を呼び込みやすい「適温経済」にある。企業業績面では、世界的な人工知能(AI)ブームと半導体景気の拡大が鮮明化する中で、日米などで過去最高益を連続更新する勢いだ。特に技術革新と需要増が著しい情報技術やメディア・娯楽などでは大幅増益期待が強い。AIブームは新商品・サービスの勃興、社会への実装が進みそうだ。現在…
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週刊エコノミスト
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