《NY市場》市場を見極めるのは警戒感が必要な局面 芝田達裕
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米エヌビディアを筆頭に大型ハイテク株の一角がけん引し、米主要大型株で構成されるS&P500指数の上昇が続いている。6月末時点の年初来上昇率14%の約3割がエヌビディア1銘柄によるものだった。
同社はAI(人工知能)の中枢を担うGPU(画像処理半導体)市場で8割のシェアを握り、2024年2〜4月期決算で粗利益率が78%に達した。今後もアナリストの業種予想は楽観的なものが支配的である。
市場を俯瞰(ふかん)する上で、一部の銘柄が全体をけん引する局面のレベル感を推し量る手法にS&P500均等ウエート指数を通常の時価総額加重平均のS&P500指数で割る数値がある。直近で08年のリーマン・ショック前の1.2まで低下しているが、ITバブル期の00年には0.7へ低下しており、今はまだバブルではないとの見方がある。一方、株式市場全体の時価総額を国内総生産(GDP)で割って求…
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週刊エコノミスト
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