マーケット・金融 THE MARKET

《東京市場》半導体主導の株価上昇は要警戒 芳賀沼千里

 史上最高値の更新を続ける米国市場で注意すべき現象が出ている。S&P500成長株指数・割安株指数の過去20日間日次リターンの相関係数がマイナスになった。両者とも株式であるにもかかわらず、成長株が上昇した日に割安株が下がり、割安株が上昇した日に成長株が下がる傾向がみられた。この現象は2000年9月や21年11月にみられたが、相当に珍しい。共に大型成長株がピークをつけた局面であった。

 成長株の主役は生成AIのインフラを支える半導体大手エヌビディア。時価総額が3兆ドル(約480兆円)を超えたエヌビディアは新年度第1四半期に売上高が前年同期比3.6倍の260億ドル、1株当たり利益が同7.3倍。驚愕(きょうがく)の業績拡大だ。AIは長期的に社会を変える技術で、投資家の期待が高まりやすい。

残り604文字(全文951文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

10月15日・22日合併号

歴史に学ぶ世界経済第1部 マクロ、国際社会編18 世界を待ち受ける「低成長」 公的債務の増大が下押し■安藤大介21 中央銀行 “ポスト非伝統的金融政策”へ移行 低インフレ下の物価安定に苦慮■田中隆之24 インフレ 国民の不満招く「コスト上昇型」 デフレ転換も好循環遠い日本■井堀利宏26 通商秩序 「 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事