《長期金利》当面は1.1%弱で高止まり 野地慎
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厚生労働省が7月8日に公表した5月の毎月勤労統計(速報)で、所定内給与が前年同期比2.5%増となり、春闘の結果が反映された格好だ。
これは、日銀が物価と賃金の「好循環」の重要な条件と考える「賃上げ率3%」が視野に入ってきたことを意味するが、他方で円安由来のインフレが根強く、これが実質賃金の伸び悩みにつながっていることで、引き続き日本の個人消費は弱含みで推移している。
賃金上昇は、最終的には消費拡大を介して価格転嫁(物価上昇)につながるため、日銀は強い賃金統計だけをよりどころに利上げなどの政策修正を行うことは難しい。
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週刊エコノミスト
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