《東京市場》株価下落の優良銘柄を発掘する好機 芳賀沼千里
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日本株が急落した。東証株価指数(TOPIX)は7月11日高値から24.0%下落し、将来12カ月予想PER(株価収益率)は11倍台に低下した(8月5日)。割安だ。長期投資を考えると、バリュエーションが極めて重要である。景気循環修正後PERと将来10年間の投資リターンは、日米とも高い相関がみられる。日本株の「失われた30年」はピーク利益の50倍超のPERで投資した結果である。
だが、今後3カ月程度の投資の場合、バリュエーションはあまり役に立たない。コロナ禍が拡大した2020年には、日本株が割安だと2月まで主張していた著名ストラテジストが、3月に入って割高と言い始めた。都市封鎖と景気悪化を受けて業績予想が下方修正され、株価下落にもかかわらず、分母のEPS(1株当たり当期利益)が下振れて予想PERは上昇した。
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週刊エコノミスト
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