《東京市場》調整第2弾で株価は3.5万円台も 秋野充成
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日経平均株価が8月20日に3万8000円台を回復した。7月11日の史上最高値(4万2224円)から8月5日の安値(3万1458円)の半値戻し水準(3万6841円)を大きく上回り、200日移動平均の3万7020円、25日移動平均の3万7941円も上抜けた。
8月の株価急落は、米国経済悪化などファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)に起因するものではなく、「円キャリー取引」の巻き戻しや米テック株に人気が集中した相場の是正といった需給調整に過ぎなかったようだ。
市場に広がった悲観の修正は、8月7日に日銀の内田真一副総裁が講演で追加利上げを否定したことからはじまった。7月の米国のインフレ指標(生産者物価指数、消費者物価指数)が予想を下回り、インフレ鎮静化を示したことから米連邦準備制度理事会(FRB)の9月利下げ開始の確率が高まり、米テック株が持ち直しの傾向を強めた。さらに、8月15日公表の7月の米小売売上高が市場予想を大きく上回り、米経済のソフトランディ…
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週刊エコノミスト
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