《今週のポイント》米国の8月雇用統計(9月6日)窪谷浩
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米国の失業率の上昇は続くか
9月6日に米国で8月の雇用統計が発表される。7月の失業率は4カ月連続で上昇し、景気後退の開始を示唆する「サームルール」に抵触した。失業率の上昇が続くのか景気動向を占ううえで注目される。
7月を振り返ると、非農業部門雇用者数は前月比11.4万人増と、市場予想の同17.5万人増、前月の同17.9万人増を下回った。また、過去3カ月の月間平均増加ペースは17.0万人増と2024年1~3月期の同26.7万人増から顕著に伸びが鈍化した。
失業率は4.3%と前月から0.2ポイント上昇し、市場予想の4.1%を上回った。著名なエコノミストのクローディア・サーム氏が考案したサームルールは、失業率の3カ月移動平均が直近12カ月の最低水準から0.5ポイント以上上昇した場合に景気後退が始まるとされている。7月はその指標が0.53ポイントとなった。
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週刊エコノミスト
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