ポイントの賢いため方・使い方 5大ポイントの傾向と対策 菊地崇仁
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買い物するなら、ポイントがたまったほうが断然有利だ。また、ポイントは使ってこそ意味がある。さまざまなポイントの特徴を把握して、自分の生活に合ったため方や使い方を選びたい。
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国内のポイント発行額は初めて2兆円を超えた──。野村総合研究所が昨年12月に発表した2022年度の推計だ。家電量販店、キャッシュレス決済、携帯電話など国内12業界の主要企業による発行額を積み上げた金額という。
前年度比76%増とすさまじく増えたのは、発行額の46%に当たる9548億円を政府による「マイナポイント事業関連発行額」が占めたからだ。ただ、民間発行額だけで見ても、18年度比24%増と大きく増えていることに変わりない。野村総研は24年度の民間発行額を1.4兆円と予測した。総人口で割ると、1人当たり約1万1500円と計算できる。インフレに対抗するため生活防衛するなら見逃す手はない。
では、どのようにポイントを使って得すればいいのか。これまでポイントを使ってこなかった人の大多数は、すでにポイントを保有している可能性が高い。携帯電話やクレジットカードの利用額に応じて自動的にポイントがたまる仕組みになっていることが多いからだ。
具体的にどう使えばいいのか。携帯最大手のNTTドコモを例に説明しよう。NTTドコモの携帯ユーザーは利用料金1000円(税別)につき「dポイント」10ポイントを手にできる(付与率1%)。携帯電話を月5000円使う人は1年間で600ポイントたまっているはずだ。
ポイントは他社も含め、1ポイント=1円の価値があるという設定が多い。dポイントの場合、使い方は何通りかあるが、スマートフォンに「dポイント」というアプリをインストールするのが一番簡単だろう。dポイントのロゴが表示されているコンビニエンスストアなどの店で使ったり、買い物をしてポイントをためたりできるアプリだ。使うには、支払時に「dポイントを使って」と店員に申し出てアプリを起動し、バーコードの画面を見せるだけだ。
クレジットカードを使う人もすでにポイントがたまっているはずだ。国内最大手の三井住友カードは何種類かのクレジットカードを発行しているが、「三井住友カード」の場合、利用金額200円(税込み)につき「Vポイント」が1ポイントたまる(付与率0.5%)。年10万円使った人なら500ポイントたまっているはずだ。「VポイントPay」というアプリにチャージするとコンビニなどで支払いに使える。
ここで挙げたNTTドコモと三井住友カード以外も、同様の方法で利用者にポイントを付与する。
スタバはJCBがお得
ジェーシービーは多種のクレジットカードを発行するが、「JCBオリジナルシリーズ(JCBカード)」の場合、利用額1000円(税込み)につき、「Oki Dokiポイント」を1ポイント付与する(付与率0.1%)。ただし、Oki Dokiポイントの価値は他社のポイントより高い。
同ポイントをJCBカードの利用代金の支払いに使う場合は1ポイント=3円相当、アマゾン・ジャパンで買い物する際は3.5円相当、コーヒー店「スターバックス」の前払い式カード「スターバックスカード」にオンラインチャージ(アプリを使って同カードに入金)すると3.5~4円相当で換算する。スターバックスカードにオンラインチャージやオートチャージ(残高が一定金額になると自動的に入金)を設定すると、クレジットカードの種類によっては通常の10~20倍ものポイントがたまる特典もある。
クレディセゾンが発行するクレジットカード「セゾンカード」のポイントは「永久不滅」なのが特徴だ。他社のポイントは一定期間がすぎると効力がなくなることが多いが、同社のポイントは失効することがない。永久不滅ポイントがたまるクレジットカードのうち、1年間に100万円以上利用すると年会費がずっと無料になる「SAISON GOLD Premium」の場合、年30万円以上利用すればカフェやコンビニで最大5%のポイントを獲得できる。
ポイントを展開する事業者はあまりに多いため、ここでは「5大ポイント」に特化して説明を続けよう。5大ポイントは多数の店や企業の支払いに使える「共通ポイント」のうち会員数や利用できる店舗数が特に多いもので、dポイント、Vポイント、PayPayポイント、Pontaポイント、楽天ポイントを指す。
5大ポイントの先駆けはビデオレンタル店「TSUTAYA」の運営会社が03年に始めた「Tポイント」だ。一時はファミリーマートやヤフー(現LINEヤフー)と提携して存在感を高めた。しかし、三菱商事の関連会社が10年にPontaポイント、膨大な顧客数を持つ楽天(現楽天グループ)が14年に「楽天ポイントカード」、ドコモが15年にdポ…
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週刊エコノミスト
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