《東京市場》米大統領選控えリスク回避強まる 三宅一弘
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今秋は重要イベントが目白押しになると同時に投資環境の大きな転機になりそうだ。まず、主要国の金融政策は、最後まで高金利を維持してきた米国が9月会合で利下げに転じ、世界的な利下げ局面入りが鮮明になろう。
一方、日銀は長期デフレからの脱却、経済の正常化を確認しながら超緩和策の修正、すなわち利上げを続ける姿勢だ。来年央に向けて内外金利差縮小が明確となり、為替は円高の可能性が高まる。2021年以降の円安の流れが円高へ、大きな転換点を迎えたとみる。
米国大統領選挙は、民主党・ハリス候補と共和党・トランプ候補が大接戦を繰り広げており、11月5日の投票日に向けて佳境に入る。ハリス氏は左派色が強く、トランプ氏は成長路線を打ち出すなど、政策面では大きな相違がある。仮にトランプ氏が勝利し、議会多数派も共和党が握る「統一政府」の場合、トランプ政策が一気に進み、バイデン政権や路線継続のハリス氏勝利の場合に比べて今後4年間の政策は劇的に変化しそうだ。
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週刊エコノミスト
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