《NY市場》景気鈍化の兆し 金融政策や景気動向にも注目 橋本真拓
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インフレ減速と労働市場の軟化が進展している。これを受け、7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録で大多数の委員会参加者が、雇用目標に関するリスクが高まったとした他、8月のジャクソンホール会議ではパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が「政策を調整する時がきた」と述べ、次回9月会合での利下げを強く示唆した。米株式市場も、金利低下による業績改善が期待される不動産や配当利回りの高い公益セクターなどを物色し始めている。
また景気動向に左右されないヘルスケアや生活必需品セクターにも買いが見られている。米国の2024年4~6月期のGDP(国内総生産)は前年同期比3%増と足元は堅調も、マクロの先行指標であるISM製造業指数が弱含む他、雇用の伸びが徐々に減速しているためだ。米低所得者層を主要顧客とする1ドルショップ大手のダラーゼネラルなどが消費者の買い控えを報告するなど、景気の鈍化を示唆するコメントがミクロのレベルでも…
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