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国際・政治 UFO議連

超党派「UFO議連」に90人参加 想定外に備える専門機関の設置求め 浅川義治

UAP議連の設立総会で話す筆者(前方右端)と他の発起人たち(筆者提供)
UAP議連の設立総会で話す筆者(前方右端)と他の発起人たち(筆者提供)

 米政府がUFO(未確認飛行物体)の調査を公言する中、日本の国会議員にも賛同者が増えている。

発起人に石破氏、中谷氏も

 超党派の「安全保障から考える未確認異常現象解明議員連盟」が6月6日、衆議院第2議員会館の多目的会議室で発足した。初会合で会長には浜田靖一前防衛相(自民、肩書は9月30日現在=以下同)、幹事長には小泉進次郎元環境相(同)を選出し、議連設立の中心メンバーを担った日本維新の会所属の私は事務局長を拝命した。

 それら3人を含め、発起人に名を連ねた衆参両院議員には、石破茂元防衛相(自民)▽中谷元・元防衛相(同)▽原口一博元総務相(立憲)▽馬場伸幸・維新代表(維新)▽前原誠司元国土交通相(教育)──など17人に上った。発足後も入会者が増え続け、9月21日現在、90人に達した。テレビや新聞などが「UFO議連が発足」と報じたのを覚えている方もいるのではないか。

 設立趣意書に議連の目的を「我が国のUAPに関する情報収集・分析・識別能力の向上と、米国との連携をさらに深化させるため、UAPに関する専門機関の設置を国に求める」と記した(表)。UAPとは議連の正式名称にもある通り、「未確認異常現象」の略語だ。米国防総省や米国の法令で公式に用いる言葉で、以前はUFO(未確認飛行物体)と呼ばれていたもののことだ。

 UFOと聞くと、SF映画に出てくる「宇宙人の乗り物」を想像する方もいるかもしれない。しかし、米国は2022年、UAPを「安全保障上の脅威」と捉え、国防総省に専門機関の全領域異常解明室(AARO)を設立したほか、航空宇宙局(NASA)は専門チームを設けて科学的な観点から情報収集・分析を進めている。日本もUAPについて米国と歩調を合わせ、「政治課題」として真剣に取り組むべきだ。

 近年の紛争当事国はドローン(無人航空機)を多用する。23年には米国の上空を正体不明の物体が横断した。米政府は空軍に命じて撃墜後、中国の偵察気球だったと発表した。日本の領空にも正体不明の物体が飛んだことがあり、それをのんきに眺めていられる時代ではないのだ。

小泉議員のひと声

 議連の設立までの経緯を説明したい。私は23年12月、衆院安全保障委員会が終わり、衆院分館を出て階段を下り始めていたところで、肩をポンとたたかれた。小泉議員だった。「浅川さん、ここまできたらUFO議連、つくっちゃいなよ!」

 私は「本当ですか。いつかはとは思っていますが、そう簡単には……」と返事した。小泉議員は前年度から安全保障委員を務め、UAPに関する質問を繰り返す私を見てきた。問題意識を共有していたのかもしれない。想像もしていなかった一言にうれしく感じた。しかし、私は21年に初当選したばかりの野党議員。議連の設立に携わったことはない。「いつか議連を」という思いはあったが、戸惑いのほうが大きかった。

 同じころ、別の人から「議連の…

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