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経済・企業 日立・ソニー・パナソニック復権の道のり

GAFAMも一目置く日立のオーダーメードDXサービス「ルマーダ」 浜田健太郎・編集部

鉄道の保守作業でデジタル技術をフル活用する 日立製作所提供
鉄道の保守作業でデジタル技術をフル活用する 日立製作所提供

大量センサーで手ぶら乗車を実現 

 鉄道や水道などでの「ルマーダ」の課題解決力は米IT大手の協業も呼び寄せている。

>>特集「日立・ソニー・パナソニック復権の道のり」はこちら

 2009年3月期に巨額赤字を計上して経営危機に陥った日立製作所は、川村隆氏と中西宏明氏の経営トップ2人が構造改革に着手した。事業の選択と集中を断行して業績をV字回復させた日立が、新たな看板として掲げたのが「社会イノベーション」。鉄道、電力、都市開発などのインフラ事業にIT技術を組み合わせてさまざまな社会課題の解決を目指すことを成長戦略の中核に据えた。社会イノベーションを推進するために日立が16年に開始したDXサービスが「ルマーダ」である。これが日立の好調な業績や株価上昇の原動力になっている。

 ルマーダについて、公式の説明は次の通りだ。「企業や社会が抱える課題に対してサービスやソリューションをカスタマイズして提供するDXサービス」(日立広報)。ただ、これだけで具体的なイメージが浮かぶ読者は少ないだろう。社長在任中にルマーダ導入を主導した東原敏昭会長は、自著で「一言で表現できないことがルマーダの特徴」(『日立の壁』、東洋経済新報社)と指摘している。そもそも社会課題と呼ばれるものは無限に存…

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