《原油》年初来安値を更新か 小菅努
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米ニューヨークWTI原油先物相場は、1バレル=70ドルを挟んで売買が交錯している。10月はイランとイスラエルの間でミサイル攻撃などの応酬があり、イラン産原油の供給障害が発生するリスクで、一時78.46ドルまで値上がりしていた。しかし、実際には原油供給に大きな混乱は見られず、10月下旬以降は改めて国際原油需給の緩和見通しを織り込む動きが優勢になっている。
世界の石油需要が停滞する一方、石油輸出国機構(OPEC)加盟諸国とその他の産油国で構成する「OPECプラス」以外からの増産圧力は強く、10~12月期以降は供給過剰が予想されている。OPECプラスは12月から予定していた減産縮小計画に着手できず、供給管理による需給調整には限界が見えている。トランプ次期米大統領の下、米国の増産圧力が強まることに対する警戒感も強い。中東などで原油供給障害の発生が見られ…
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週刊エコノミスト
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