東京市場 ストラテジストが読む 株価は割安圏、下値固めの段階=三井郁男
有料記事
株式市場は、貿易摩擦や金利上昇など悪材料が重なり世界的に大きく調整した。株価変動率も大幅に上昇し、市場の動揺が落ち着くまで時間はかかりそうだが、投資尺度は割安圏に入り、下値固めの動きに入るだろう。
国際通貨基金(IMF)は10月、世界経済の成長率について2018年、19年ともに3・7%と、7月時点から0・2ポイントずつ下方修正した。中国の7~9月期の国内総生産(GDP)も6・5%と4~6月期から0・2ポイント減速。地方財政の悪化からインフラ投資と工業生産が減速し経済の勢いが弱まってきた。日本国内も貿易摩擦の影響に自然災害の影響が加わり、経済の勢いは抑制されつつある。
今後の日本経済は原油価格の上昇など交易条件悪化に加え、来年10月の消費増税を控え経済の減速が予測される。政府による内需の拡大策は必須で、規制緩和に加え、財政政策の発動も必要だろう。
残り494文字(全文872文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める