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経済・企業 深層真相

マネックス大誤算か 仮想通貨事業が難航

 マネックスグループの松本大社長=写真=が期待を寄せる仮想通貨事業が立ち上がりから難航している。今年1月に仮想通貨「NEM」流出事件を起こした交換業者「コインチェック」を約40億円もの巨費で買収したが、6月の事業再開見通しが遅れに遅れ、10月30日となった。しかも、事業は3種類の仮想通貨の購入に限定され、全面再開のメドは依然として立っていない。

 背景には、許認可を握る金融庁の慎重な姿勢がある。春先以降に本格化した同庁の立ち入り検査により、マネーロンダリング(資金洗浄)対策の不備、「コンプライアンス(法令順守)態勢よりも、利益を最優先する経営姿勢」(金融庁幹部)といった杜撰(ずさん)な経営実態が次々に判明した。9月には67億円相当の仮想通貨が流出したテックビューロ(大阪市)が解散・廃業に追い込まれたことも尾を引いている。

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