特許権乱用で“荒稼ぎ” 米・アリス事件最高裁判決 パテント・トロールに規制網=小柳正之
有料記事
<注目事例6>
多くの日本企業もビジネスの関わりを持つ米国では2013年以降、特許訴訟件数の減少傾向が顕著だ(図)。これは、特許訴訟当事者の多くを占める「パテント・トロール(トロールは怪物の意味)」に対して、連邦政府・裁判所などが取った対策の影響によるものだ。
パテント・トロールとは、一般に「特許権を乱用し、イノベーションを阻害する者」の意で用いられるが、確立した定義はない。特許庁が今年3月に公表した報告書によれば、次の四つの要素をすべて備えた者が「典型的なパテント・トロール」とされる。
残り1913文字(全文2159文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める