資源・エネルギー

カタールのOPEC脱退が招く二つのシナリオ=畑中美樹

 カタールのアルカービ・エネルギー相は12月3日、記者会見を開き、2019年1月1日付で石油輸出国機構(OPEC)を脱退すると発表した。天然ガス大国カタールの離脱によって、サウジアラビアを盟主とするOPECの結束を弱める可能性があるほか、世界の1次エネルギー需要で石油から天然ガスへとシフトを加速させるシナリオも現実味を増しそうだ。

 同相は脱退理由について、カタールが原油より天然ガス産業を重視するエネルギー政策を反映したものとし、「サウジ、アラブ首長国連邦(UAE)などによる17年6月からの(国交断絶による)政治・経済ボイコットとは関連しない」と述べ、サウジなどとの対立とは無関係と強調した。

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