海外勢の円売り活発化、夏前に1ドル=118円も=佐々木融
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2019年は世界経済がやや減速する可能性はあるものの、引き続き潜在成長率を上回る成長が続くと見られる。こうした中、ドル・円相場が過去2年間の狭いレンジから大きく外れて推移する可能性はあまり高くないと考えられる。
しかし、19年前半のドル・円相場は、過去2年間のレンジの上限方向(ドル高・円安)を試しにいくと考えている。日本経済、金融政策環境は大きく変化するとは予想されず、日本企業による対外直接投資、日本の投資家による円売りを伴う対外証券投資は引き続き活発な状況が続くだろう。
これに加え、19年は世界の主要国の金利が一段と上昇することが予想され、日本以外の主要国の長期金利の加重平均値と日本の長期金利の差が、海外勢による円キャリートレード(低利の円を高利のドルなどに投資)が活発化していた05~07年ごろと同水準まで拡大すると見ている。ここ数年の円売りの主役は日本企業・投資家であったが、19年は海外投資家の円キャリートレードも活発化する可能性がある。夏前に1ドル=118円…
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週刊エコノミスト
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