外国人労働者 高齢化で依存度上昇は不可避 「移民政策」の議論始める時=菅野雅明
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外国人労働者受け入れ拡大に向けた出入国管理法改正案が12月8日、参院本会議で可決・成立した。2019年4月に施行される予定だ。政府は受け入れを検討する14業種について、初年度で3万2800~4万7550人の受け入れを見込んでいる。
政府はこれまで、移民問題をタブー視する中で、外国人労働者問題について正面からの議論を避けてきた印象が強い。将来の一層の人口減が見込まれる中、真剣に取り組み始めたことは評価すべきだろう。
17年10月末の外国人労働者数は127・9万人、1年間で約20万人、過去3年間に約50万人増えた。ただ、その内訳を見ると、高度人材の増加は限定的(過去3年間に9万人増)で、技能実習生と資格外活動(留学生など)に分類される単純労働者が26万人増と過半を占めている(図)。しかし、外国人労働者の受け入れに関する法整備が不十分な中で、技能実習生が低賃金、労働環境に不満を持ち、失踪問題を起こす例も少なくな…
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週刊エコノミスト
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