無人店舗 アマゾン・ゴーが示す「未来」 顧客視点でのIT化を目指せ=郡司昇
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小売りの購買行動を分解すると、「入店」「検討」「商品決定」「決済」「退店」という流れになる。小売り事業者は、この中で少しでも多くの顧客に購入してもらい、再来店してほしいと考えている。
しかし、大多数の小売り事業者がデータ化できているのは、どんな人が買ったのかがわかるID付きのPOSデータ「ID─POS」による売り上げの結果だけである。つまり、因果関係における結果だけを見て、原因を見ていないのである。
筆者もコンサルタントとして関わっているが、店舗棚前行動分析(商品の検討から購入決定に至る行為)をしている企業もある。これらの分析は、ひと昔前は、リサーチ会社が人力でやるしかなく、コスト面から不定期にしかできなかった。だが、センサー類の低価格化と画像処理AI(人工知能)技術の進化により、常設することも現実的なコストレベルになってきている。
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週刊エコノミスト
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