ホテル 2020年に向けて開業多数 外国人頼みの構造が鮮明に=沢柳知彦
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2020年の東京五輪とインバウンド(訪日外国人)需要の拡大を受けて、ホテルの開業件数が増えている。19年末の東京都内のシティーホテル(都市部にある宴会場、レストランを備えた総合ホテル)の総数は100軒、2万8000室になる見込で、18年から軒数は6%、部屋数は2%の増加となる(図1)。
注目は、19年9月開業予定の「ザ・オークラ・トーキョー」 (508室)だ。1964年の東京五輪に合わせて開業した老舗ホテルが、20年の東京五輪を前に本館を再開発している。客室数を従来よりも2割増加させた上に標準客室面積も拡大し、客室単価の引き上げも検討しているという。従来はなかったオフィスフロアを備えるため、再開発後は収益面での安定性も高まると見られている。
前後して、19年4月には同じく東京で「ムジホテル・ギンザ」 (79室)が開業する。無印良品のコンセプト「ゴージャスすぎない、チープすぎない」の世界観を具現化、中国では先行して2軒開業している。
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週刊エコノミスト
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