週刊エコノミスト Online世界経済総予測2019

金 ドル離れ加速で尻上がり 膠着相場上抜けの好機=鈴木直美

先行きの不透明感で金が見直される
先行きの不透明感で金が見直される

 金相場はここ3年ほどチャート上の節目である1トロイオンス=1350ドルまでは上昇するが、この価格を超えていかない。この間、英国の欧州連合(EU)離脱決定、トランプ政権誕生、米中対立など世界を揺るがす事象は事欠かなかったが金への資金逃避は活発化しなかった。

 これは米国の金融正常化・株高局面における金の投資妙味の低さが主因だ。リスクヘッジの需要はあっても、金を保有することで、現金や株式で保有すれば得られたはずの金利や配当が得られないという「機会損失」は無視できない。

 また、投資コストの安いパッシブ型投信が人気化し、運用収益の差につながる手数料引き下げ競争が巻き起こると、金ETF(上場投資信託)の相対的なコスト割高感とパフォーマンスの低さも浮き彫りとなった。今年は金ETF市場でも低コスト商品の上場が目立つが、新規需要喚起よりシェア競争の様相だ。

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