欧州編 英国はEC離脱で国民投票をもう一度するのか=庄司克宏
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2018年11月25日、ベルギーのブリュッセルで開催された欧州理事会(EU〈欧州連合〉首脳会議)において、英国のEU離脱(ブレグジット)合意が承認された。メイ英首相は、一致団結してその合意を支持するよう英国民に訴えたが、英議会において100票を超える大差で否決されることが予想されたため、12月11日に予定されていたブレグジット合意の承認投票はいったん見送られた。メイ首相は12日、保守党内の信任投票に直面したが、信任200票、不信任117票で乗り切った。
ブレグジットの行方はどうなるのか。ブレグジット合意は、「離脱協定」および「英EU将来関係協定に関する政治宣言(以下、将来関係協定)」から成る(図)。離脱協定の目的は英国のEUからの秩序ある離脱を確保することだ。離脱協定では、将来関係協定が締結されるまでの「つなぎ」として移行期間が設定されている。移行期間は20年12月31日に終了するが、最長2年まで延長が1回限り可能である。その間、英国はEUのル…
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週刊エコノミスト
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