経済・企業大変調 企業決算

牙むく「トランプ砲」 標的は自動車と為替=浜田健太郎

「欧州での生産は競争力の観点で難しいと判断した」──。ホンダの八郷隆弘社長は2月19日、欧州唯一の生産拠点である英国スウィンドン工場での生産停止を発表し、その理由をこう述べた。

 八郷社長は英国の欧州連合(EU)離脱とは無関係としたが、衝撃は英国中を駆け巡った。クラーク英産業戦略相は「何千人もの労働者とその家族にとって酷なニュースだ」と懸念を表明した。

 広い産業の裾野が広がる自動車工場閉鎖は、地域経済に大打撃だ。しかし、3月末に迫るEU離脱問題に揺れる英国の製造業離れの現実を、対岸の火事と受け止めることができない固有の事情を日本も抱えている。日米貿易摩擦の再燃リスクだ。

残り725文字(全文1012文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月30日・5月7日合併号

崖っぷち中国14 今年は3%成長も。コロナ失政と産業高度化に失敗した習近平■柯隆17 米中スマホ競争 アップル販売24%減 ファーウェイがシェア逆転■高口康太18 習近平体制 「経済司令塔」不在の危うさ 側近は忖度と忠誠合戦に終始■斎藤尚登20 国潮熱 コスメやスマホの国産品販売増 排外主義を強め「 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事