経済・企業大変調 企業決算

エレクトロニクス 半導体「超好況」終息、調整局面へ=石野雅彦

エヌビディアのジェンスン・ファン最高経営責任者。昨年末に株価が急落した=米ラスベガスで(Bloomberg)
エヌビディアのジェンスン・ファン最高経営責任者。昨年末に株価が急落した=米ラスベガスで(Bloomberg)

詳しくはこちら

 エレクトロニクス大手8社、半導体製造装置大手8社の2018年度10~12月期決算が出そろい、18年度通期業績予想が見直されたが、急速な減速影響を織り込めきれず、19年度の業績予想は厳しくなることに言及している。

 日立製作所の英国原子力発電所建設プロジェクトの凍結による減損、パナソニックの車載・産業事業でのソフトウエア開発資産の減損などの計上は、業界環境の悪化を考慮して懸案の課題に対して経営者が先んじて明確な判断を下したと見られる。

 半導体業界を見る有識者は、AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)の普及により、半導体の好況が従来のシリコンサイクルを超えて持続するという「スーパーサイクル」に入り、異次元の成長を続けると言及していた。だが、想定以上の需要崩壊に直面している。米中貿易摩擦の影響なのか、GAFA(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル)の情報化投資の限界なのか、見極めが重要なポイントになっている。

残り2079文字(全文2502文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

6月6日号

上がる金&揺らぐドル 史上最高値への地殻変動16 米実質金利との逆相関 崩れた背景に中銀の買い ■村田 晋一郎/谷道 健太19 これで分かった! 「金」の基礎知識 Q&A ■池水 雄一 徹底展望 2023年末 金価格の見通し22 2300ドル 非民主的国家が買い増し 西側への不信で分断拡大 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事