投資・運用最強のほったらかし投資

賢人に学ぶ 負けない投資!必読の6冊=尾藤峰男

 最初に挙げた3冊はインデックス投資を行う際の必読書だ。市場は時に大きく上下する。そのとき、その変動に耐えうる信念を持つために、代えがたい心のよりどころになるだろう。

インデックス投資の3冊

 ◆『ウォール街のランダム・ウォーカー』原著第11版(日本経済新聞出版社) バートン・マルキール

 この書は1973年の初版から40年以上にわたり版を重ねる古典的名著だ。著者マルキール氏はプリンストン大学やエール大学で長く教鞭をとり、世界有数の投信会社バンガード社の社外取締役も務めている。この書のタイトルの意味は、プロのファンドマネジャーの運用成績も、サルが当てずっぽうに新聞の株価欄にダーツを投げて当たった銘柄のポートフォリオも、実は大して差がないというものである。マルキール氏は「低コストで税法上も有利な、幅広い銘柄に分散投資した、時価総額加重のインデックスファンドで運用すべき」と強調。行動ファイナンス理論は投資家のマイナスの投資行動を見る上で大いに役立つと評価する。またバリュー・グロース、低ボラティリティーなど一定の属性にフォーカスするスマートベータ戦略に否定的なのは興味深い。

 ◆『敗者のゲーム』原著第6版(日本経済新聞出版社) チャールズ・エリス

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