東京市場 中国の製造業PMI回復は好材料=隅谷俊夫
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日本株は昨年末から中国景気の急減速に足を引っ張られてきたが、ようやくその足かせが外れてきた。4月1日に発表された中国の財新・製造業購買担当者景気指数(PMI)が50.8に上昇し、好不況の分かれ目である50を超えたからだ。
PMIには中国政府が発表するものと、大手メディアの財新が発表するものの2種類がある。調査対象は政府のPMIは国有企業や大企業が多いのに対し、財新のPMIは中小企業や輸出企業も多く、より企業マインドの実態に近いので、日本の株式相場と企業収益にも影響を及ぼしやすい。
財新のPMIは今年1月に48.3まで低下していたが、中国政府の景気てこ入れ策に対する期待から急反発した。前回、48台から50台を回復したのは2016年7月だった。16年の日経平均はPMIの50割れで6月まで下落基調を続けていたが、6月下旬に英国の欧州連合(EU)離脱決定でダメ押しが入った後、PMIが50台を回復した7月から本格反騰に転じた。
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週刊エコノミスト
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