教養・歴史自著で振り返る平成経済

現実の世界で再演された資本主義の不安定性=岩井克人

    岩井克人・国際基督教大学特別招聘教授
    岩井克人・国際基督教大学特別招聘教授

    『貨幣論』の元となる雑誌連載を始めたのは1991年だった。平成元年(89年)11月に起きたベルリンの壁の崩壊、そしてソ連崩壊が大きかった。

    『貨幣論』で示そうとしたことは二つある。一つは、資本主義と社会主義の対立で社会主義が崩壊したことを、理論的に再確認しようとした。マルクス経済学が前提とする「貨幣はそれ自体が価値を持つ商品である」という仮説をひっくり返すことが目的だった。

     もう一つ、資本主義が勝利したと見なされたが、自由放任主義的な資本主義も、実は自己矛盾を含んでいるこ…

    残り2092文字(全文2329文字)

    週刊エコノミスト

    週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
    有料会員になると、続きをお読みいただけます。

    ・会員限定の有料記事が読み放題
    ・1989年からの誌面掲載記事検索
    ・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

    通常価格 月額2,040円(税込)

    週刊エコノミスト最新号のご案内

    週刊エコノミスト最新号

    12月24日号

    日本経済総予測第1部14 富裕層にアベノミクスの恩恵 「消費の二極化」鮮明に ■浜田 健太郎/岡田 英17 2020年の主な国内イベント18 インタビュー リチャード・クー 野村総合研究所主席研究員、チーフエコノミスト 「中立な『財政委員会』設置し今こそ財政出動と構造改革を」20 外需 米予防緩和で [目次を見る]

    デジタル紙面ビューアーで読む

    おすすめ PR

    最新の注目記事

    ザ・マーケット