配当で見分ける 「配当積極性」でトップ20=大川智宏
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減配は、事業会社が取りうるネガティブな経営判断のうちでも重い決断の一つ──。「株主に満足に配当を還元できない」ことは、株主から資金調達をして上場する企業に課される使命の放棄に等しいからだ。そのため、配当は一般に強い下方硬直性(下げにくい性質)を持つ。
景気見通しや相場が悪化する際に配当利回りが好まれるのも、この配当の下方硬直性が根拠となる。さらに、昨今のコーポレート・ガバナンス(企業統治)強化の流れの中で、株主還元を縮小するには誰もが納得する理由を説明する必要がある。つまり、これほど多くの「下げられない事情」がある中で、減配決断の意味は投資家にとって非常に大きい。
景気の先行きが不透明さを増す中で目立ってきたのが証券株の減配発表だ。3月以降だけでも、いちよし証券、今村証券、丸三証券、水戸証券などが立て続けに減配を発表し、株価は軒並み下落している。
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週刊エコノミスト
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