電子部品 高周波デバイスが進化 村田製作所が競争優位=編集部
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スマートフォン市場が成熟化に向かう中で、4Gから5Gへの切り替えは、スマホに搭載される電子部品の新たな需要を喚起することになる。
スマホに搭載される電子部品としては、まずあらゆる電子機器に多用される部品として、チップ積層セラミックコンデンサー(MLCC)がある。MLCCは、電子回路内の電圧を制御する。また、必要な周波数帯の電気信号だけを取り出す表面波フィルター、さらに送信電波と受信電波を同時にやり取りするデュプレクサー、デジタル回路のクロック信号源に用いられるセラミック発振子、電波の中からノイズを取り除くEMI除去フィルター、さらに電源としてリチウムイオンポリマー電池などがある。これらの電子部品は、村田製作所、TDK、太陽誘電、アルプスアルパインなどの日本メーカーが強い領域だ。
5G通信では、4Gよりも高い周波数帯の電波を利用するため、スマホの性能向上が求められる。それに伴い、各種の電子部品も高機能化して製品単価が上がり、なおかつ搭載個数が増えていく。このため、5Gはこれらの電子部品メーカーには追い風となる。
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週刊エコノミスト
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