相場プロの米国株展望 秋に2万2500ドルも=酒井一
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米国株は年初から4月末まで上昇基調となったが、S&P500株価指数の予想EPS(1株当たり利益)は伸びず、グローバル製造業PMI(購買担当者指数)などの重要指標は低下傾向が継続するなど、ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)の改善を伴わなかった。株高はもっぱらPER(株価収益率)の上昇が要因であり、この間、S&P500株価指数の予想PERは14倍台半ばから17倍台後半にまで高まった。割安感はなくなり、バリュエーション調整の余地は拡大した。
米中通商問題は、6月の主要20カ国(G20)首脳会議で首脳会談が実現すればいったんは融和ムードが広がり、株価は戻りを試し、夏場に2万6000ドルを超える可能性がある。しかし、根本的な解決は想定しにくく、不確実性も高く、株価反発は短命に終わるだろう。追加関税の撤廃などがない限りは、貿易コストの上昇や消費者心理の悪化などを通じ、景気下押し圧力が継続することになろう。米中摩擦の再燃を受け、市場では米連…
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週刊エコノミスト
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