今週のポイント 国内企業物価指数(6月12日) 先行きは伸びが鈍化する見込み=神戸雄堂
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6月12日に日本銀行は5月の企業物価指数を公表する。注目度が高い国内企業物価指数は、2017年1月以来28カ月連続で前年比プラスを継続しているが、18年末にかけて伸びが大きく鈍化し、19年1月には同0.6%まで低下した。これは、18年10月上旬をピークに原油価格が下落したことで、その影響を速やかに反映するガソリンなどの石油・石炭製品価格が低下し、全体の伸びを押し下げたためである。しかし、19年年初からの原油価格の持ち直しによって同指数の伸びは前年比1%台まで上昇している。
4月の国内企業物価指数は、前年比1.2%と前月(同1.3%)から伸びがやや鈍化した。品目別の寄与度を見ると、依然として電力・都市ガス・水道の寄与度が高く、石油・石炭製品の寄与度も3カ月連続で拡大している。電力・都市ガス・水道価格は、原油価格の上昇が遅れて反映され、前年比で10%前後の高い伸びが続いている。石油・石炭製品価格は年初からの原油価格の持ち直しによって2カ月連続のプラスとなった。
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週刊エコノミスト
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