東京市場 好業績の人材サービス業に注目=藤戸則弘
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トランプ米大統領による保護貿易主義が吹き荒れている状況では、やはり内需の好業績企業にターゲットを絞るのが妥当であろう。
今回、焦点をあてるのは人材サービス業である。まずマクロ環境では、空前の人手不足である。4月の有効求人倍率は1・63倍と1974年以来の高水準にあり、失業率も2・4%と極めて低い。人手不足から閉店を余儀なくされる外食産業やコンビニも多く、人材サービス業を取り巻く環境は極めて良好である。また、かつての終身雇用体制が徐々に薄れ、人材の流動化が起こっていることもプラスとなる。
米国と比較すれば、まだ初期段階に過ぎないが、高度な技術やノウハウを持った人材の転職も目立ち始めている。当初はパート・アルバイト等の単純作業や平易な事務員の派遣が多かったが、今や専門技術者に対するニーズが強くなっている。当然、人材サービス企業にとっても利益率向上につながる話だ。
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