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週刊エコノミスト Online 深層真相

業務改善命令の西武信金 前理事長の残したひずみ

 反社会的勢力と疑われる相手へ融資をしていたなどとして、金融庁から5月24日、業務改善命令を受けた西武信用金庫(東京都中野区)。落合寛司理事長が同日、引責辞任し、代わってトップに就いたのが常務理事だった高橋一朗氏だ。成績至上主義の同信金の中で、「人の話をよく聞き、人望もある」(関係者)という珍しいタイプ。だが、高橋氏が改革すべき点はあまりに多い。

 西武信金は総資産約2兆2600億円(2018年3月期)の業界大手。落合氏は10年6月に理事長就任後、18年3月期までに貸出残高を8割も増加させた。信賞必罰がポリシーで、信金業界では珍しく支店長代理から課長などへの降格人事も日常茶飯事だった。一方、高橋氏は成績が直接問われにくい事業再生支援や外部との提携などを主に手がけ、当初は落合氏の信頼も厚かったが、「ここ数年は疎まれていた」(同)。

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