スマホ4000万台減でも 販売減は米中韓企業が補う 米国圧力は台湾3社に及ばず=大山聡
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米中摩擦が連日の話題となっている。特に米国政府によるファーウェイ排除の呼びかけと、中国からの輸入品に対する関税措置などが注目を集めているが、これらをひとまとめに考えようとすると、重要な論点を見落とす恐れがある。
まず中国からの輸入品に対する関税措置は「愚策」だ。古い事例だが、1980年代に米国は日本からのパソコン輸入を制限する目的で、100%の関税を課していた。当時、米国向けのパソコン輸出で最大の実績があった東芝は、関税が課せられた後も東京・青梅工場でのパソコン生産を従来通り継続し、最後にMPU(マイクロプロセッサー)だけ抜き取って米国向けに出荷していた。
MPUのないパソコンはパソコンではないので、100%関税を課せられない。MPUなしのパソコンは東芝アーバイン工場(カリフォルニア州)が受け取り、ここでMPUを装着して出荷する、という作業が行われていた。
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週刊エコノミスト
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