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国際・政治 ファーウェイ大解剖

覇権争いの本質 データ経済で米中合作の近未来 覇権戦争の先にある価値観変容=山形浩生

ポンペオ米国務長官は世界各地でファーウェイ排除を呼びかけているが、応じる国はごく少数だ(Bloomberg)
ポンペオ米国務長官は世界各地でファーウェイ排除を呼びかけているが、応じる国はごく少数だ(Bloomberg)

 一応技術屋崩れとして、ぼくはファーウェイ製品に裏口(バックドア)があるとかいう話はまだ信用していない。具体的にどこにどういう裏口があり、何が危険なのかについて、まったく情報がないからだ。人民解放軍の肝煎りで何やらすごい仕込みチップが作られた、といった怪しげな報道記事がいくつかあっただけだ。華為技術(ファーウェイ)のスマホでもサーバーでも「これがその怪しいチップです」というのを見せれば、話はそれで片付くのに。

 だから今回の執拗(しつよう)なファーウェイ排除は、むしろNSA(米国家安全保障局)をはじめファイブ・アイズ(機密情報共有で協定を結ぶ米国、英国、カナダ、豪州、ニュージーランドの5カ国)の諜報に協力しないからだという見方のほうに説得力があるように感じられる。

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