バブル入社組が直面する不都合な真実=永井隆
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バブル入社組とは、1987年から92年に大企業に大量に入社した人たちを指す。つまり、就職戦線が学生にとり超売り手市場で、簡単に大手に就職してしまった人たちである。64年から70年の生まれで現在54歳から48歳だ(大学院まで修了、あるいは浪人した場合、1歳から2歳高い)。
とりわけ、90年から92年入社組は、「会社訪問して名前を書いたら、すぐに内定を得た」ばかりか、「翌日から東京ディズニーランド(TDL)で拘束され、毎日ビッグサンダーマウンテンに乗っていた。TDLには別の会社で内定を得た大学の同級生がゴロゴロいた」(食品メーカー社員)という恵まれた世代。あるビール会社の社員などは「内定後、全員が八丈島に缶詰めにされた」そうだ。
そんなバブル入社組も、サラリーマン人生の後半戦を迎えている。社内の出世競争の流れは、ほぼ決定した状況だろう。要職に就いている人もいれば、そうでない人もいる。会社のポストの数は初めから決まっているので、社内で人数の多い年代は“あふれ”が出る構造だ。
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週刊エコノミスト
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