海外事情 フィンランド 移動データは“交通インフラ” 国を挙げて「脱マイカー」へ=井上岳一
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北欧のフィンランドはMaaS発祥の地だ。人口約60万人の首都ヘルシンキ市で2016年、鉄道やタクシーなど複数の交通機関の「検索・予約・決済」がまとめて行える「ワンストップ」型のMaaSアプリケーション「Whim(ウィム)」の提供が始まり、試用期間を経て17年末から本格運用されている。ウィムを運営する民間企業「MaaS Global」(MaaSグローバル、本社ヘルシンキ)を15年に設立したサンポ・ヒエタネン氏は、「MaaSの生みの親」と呼ばれる。
ウィムは、利用料に「月額定額制」、すなわち「サブスクリプションモデル」を導入した点に独自性がある。月499ユーロ(約6万円)の利用プラン「ウィム・アンリミテッド(無制限)」では、公共交通と「シェア自転車」が使い放題、タクシーも1回5キロまでなら乗り放題になる。
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週刊エコノミスト
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