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石炭産業支援の「次の手」 温室ガス削減の新規則発表=川上直

“庇護”の効果のほどは?(ノースカロライナ州の石炭火力発電所)(Bloomberg)
“庇護”の効果のほどは?(ノースカロライナ州の石炭火力発電所)(Bloomberg)

 米環境保護庁(EPA)は6月19日、温室効果ガス排出削減の新規則「アフォーダブル・クリーン・エナジー・ルール(ACEルール)」を発表した。オバマ政権下の2015年8月にEPAが発表した旧規則「クリーン・パワー・プラン(CPP)」を廃止し、これに代わるものという位置づけだ。旧規則は気候変動対策に熱心だったオバマ大統領によるレガシー(遺産)の一つとされていたが、トランプ大統領は17年3月の大統領令によって見直しを命じた。以来、18年8月に新規則の草案を策定、この最終案発表に至るまで、2年超をかけて旧規則を壊したことになる。

 旧規則では、連邦政府が既存の発電所について温室効果ガスの排出基準を定め、それを踏まえて各州が排出計画を策定することとされた。温室効果ガスの排出量が多い石炭火力発電所については、それ自体で対応できることには限界があるとの考え方が根底にある。そして、「最適な排出削減システム」として、二酸化炭素回収・貯留(CCS)の導入や天然ガス、あるいは再生可能エネルギーを利用した発電への転換を促した。このような状…

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