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週刊エコノミスト Online 書評

『「他者」の起源』『純粋機械化経済』『移民とAIは日本を変えるか』『憲法学の病』

『「他者」の起源』 トニ・モリスン著 集英社新書 920円

 アフリカ系米国人として初のノーベル文学賞に輝いた女性作家が米ハーバード大学で行った、人種差別の実態と背景に関する連続講演の記録。奴隷制度時代からの米国の“白人至上主義”の歩みに触れ、黒人へのおぞましい虐待の事例を多数紹介。人間がいかに自分と異なる存在を「他者」として排除したがるのかを考察する。「生まれながらの人種差別主義者はいない。前例によってわたしたちは『他者化』を学ぶ」など、多くの鋭い指摘が強く印象に残る。(W)

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