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国際・政治 ワシントンDC

日本人も無縁ではない 根深い出自・人種の「壁」=高井裕之

国立アメリカ歴史博物館での日系人の関係展示物(筆者撮影)
国立アメリカ歴史博物館での日系人の関係展示物(筆者撮影)

 米国本土の土を最初に踏んだ日本人をご存じだろうか?江戸時代後期の1841年に漁の途中で遭難して、漂流中に米国の捕鯨船に救助された中浜万次郎(ジョン万次郎)だ。彼ならば知っていた、と言う読者も多いことだろう。

 石油が発見される前の米国は、灯油用の鯨油などを求めて日本近海にまで捕鯨船が来ていた。1848年の米墨戦争勝利によって今のカリフォルニア州を獲得し、太平洋に面した港が使えるようになったことも日米の距離を縮めた。

 1853年にペリーの黒船が浦賀に来航したのも、捕鯨船の補給基地として日本に開国を迫るのが主目的であった。その後、日米和親条約、日米修好通商条約が締結された。1860年には通商条約の批准書を大統領に渡すため使節団が首都ワシントンを訪れ、福沢諭吉やジョン万次郎の乗った咸臨丸も途中まで随行した。

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