「何をしてもまかり通る」 根底に国体としての反日=松本厚治
有料記事
経済産業省が7月、半導体製造関連の3品目について、韓国向けの輸出手続きを厳格化したことは画期的なことだ。両国の外交問題について、「韓国が踏み込んでも日本は決してやり返してこない」という固定観念が韓国側にあった。それが7月の措置により思い込みが覆り、うろたえているのだ。
私がソウルの日本大使館に赴任した1982年当時は、日本と韓国の国内総生産(GDP)は十数倍の開きがあった。国力の格差など関係なく、対日案件では遠慮なく対応するのが韓国のやり方だった。
その頃韓国には、輸入先多角化制度という事実上の対日輸入制限があった。対象品目は1000を超え、輸入にあたり輸入代理店協会という団体の確認書を添付せよと手続き規定に書いてあるが、協会に行っても確認書は原則出ない。書類なしでは手続きができず、輸入できない。どう見てもGATT(関税貿易一般協定)違反だが、こんなことを白昼堂々行っていた。
残り1164文字(全文1558文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める