週刊エコノミスト Online最新!信金ランキング2019

止まらない合併 経費すら賄えない貸出金利息=大嶋順子

宮崎、岡山でも再編が加速

 今年に入り、1月に静岡県の浜松・磐田両信金が合併して浜松いわた信金となったほか、2月に三重県の桑名・三重が、6月は静岡県の掛川・島田、7月は静岡・焼津が合併し、来年2月には岡山県の備前・日生(ひなせ)信金が合併予定などと、信金の合併が相次いでいる(表)。今後もしばらく合併が続きそうだが、信金業界に何が起きているのか。

 バブル崩壊後の金融再編は、不動産融資などの不良債権が原因だったが、今、金融業界に蔓延(まんえん)しているのは“超低金利病”。2012年末発足の安倍政権が打ち出したアベノミクスで、景気刺激のため大規模な金融緩和が行われ、16年には日銀が未曽有の「マイナス金利」を断行した。金融機関の収益の柱である貸出金の利回りが、金融緩和に金融機関間の競合激化も相まって、ガクガクガクと下がり続け、信金では07年度の…

残り2281文字(全文2653文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月30日・5月7日合併号

崖っぷち中国14 今年は3%成長も。コロナ失政と産業高度化に失敗した習近平■柯隆17 米中スマホ競争 アップル販売24%減 ファーウェイがシェア逆転■高口康太18 習近平体制 「経済司令塔」不在の危うさ 側近は忖度と忠誠合戦に終始■斎藤尚登20 国潮熱 コスメやスマホの国産品販売増 排外主義を強め「 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事