経済・企業ノルマ廃止の現実

匿名座談会 「もう売るのは嫌」とネット銀に転職 「郵便局に入れてはいけない輩だった」

── 今までのノルマの実態とは、どんなものだったのか。

郵便局員 営業ノルマは入局当時からあったが、2007年の民営化から厳しくなり、15年の上場がさらに拍車をかけた。以前は、ノルマを達成できなくてもペナルティーなどはなかったが、今は成績の悪い局員は研修を受けさせられる。この研修に呼び出されるだけでも苦痛だ。当然、局内では誰が呼ばれたか分かる。見せしめのように感じる局員もいた。研修を受けたからといって、すぐに成績がよくなるわけではない。逆に、営業時間が減って、成績を落とす悪循環に陥る局員もいる。

大手銀行個人営業 期末や強化月間中は、みんなの前で訪問件数や契約獲得状況を報告する。業績の上がらない先輩は、上司から毎日大声で怒鳴られていて、次は自分の番かと恐怖感があった。店の雰囲気も悪くなる。

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