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NEWS サウジ石油施設攻撃 中東の地政学に新たなリスク 1バレル=70ドル台うかがう動きも=岩間剛一

 9月14日、国際原油市場に大きな衝撃が走った。無人機とされる攻撃によりサウジアラビアの国営石油企業サウジアラムコの石油施設が損傷、同国のアブドルアジズ・エネルギー相は原油生産量が日量570万バレル減少したと発表した。

 IEA(国際エネルギー機関)の統計によると、サウジの原油生産量は、2019年7月時点において、日量965万バレル。サウジの原油生産量の59%、世界全体の原油生産量の5・7%を失った計算だ。

 19年1月からの合計日量120万バレルの協調減産や、19年6月の日本タンカーへの攻撃によるホルムズ海峡封鎖懸念など、価格上昇の材料はあるものの、米中貿易戦争の激化に伴う世界経済低迷と石油消費停滞の影響が大きく、19年春以降、WTI原油価格は、1バレル=50ドル台半ばに低迷していた。

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