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NEWS 欧州中銀 積極緩和に透ける「限界」 次期総裁に重い宿題=田中理

    記者会見したECBのドラギ総裁。緩和策の「出尽くし感」が漂う(Bloomberg)
    記者会見したECBのドラギ総裁。緩和策の「出尽くし感」が漂う(Bloomberg)

     欧州中央銀行(ECB)は9月12日、3年半ぶりの利下げや量的緩和(国債や社債などの資産買い入れ)再開を含む金融緩和策を公表した。米中貿易戦争の余波で、ドイツがマイナス成長に転落、外需の冷え込みが内需に波及する兆しも広がり、ユーロ圏の景気下支えが必要と判断した。米連邦準備制度理事会(FRB)をはじめとして各国が競うように金融緩和に向かう中、積極緩和でユーロ高進行を食い止める狙いもあったとみられる。

     下限の政策金利(預金ファシリティ金利)は今回、0・1%引き下げられてマイナス0・5%となり、史上最低を更新した。銀行の収益を圧迫するため、副作用軽減策として、対象を民間銀行がECBに預ける預金の一部にとどめた。副作用を考えると、利下げは限界に近づいている。

     前回の量的緩和策は、2015年3月に月額600億ユーロ(約7・2兆円)で開始され、昨年末までに総額2・6兆ユーロ(約311兆円)の資金を供給した。今回は月額200億ユーロ(約2・4兆円)で、前回に比べて小規模にとどまる。ECBの量的緩和策は、財政救済を禁じた欧州連合(EU)条約への抵触を回避するなどの理由から、各国国債の買い入れ割合やECBの保有割合に制限が設けられている。一部の国で買い入れの上…

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