国際・政治大揺れ!香港・台湾・韓国

LNG先物上場のインパクト 米国に移る価格主導権=岩間剛一

米国で次々と進むLNGプロジェクト(テキサス州コーパス・クリスティー)(Bloomberg)
米国で次々と進むLNGプロジェクト(テキサス州コーパス・クリスティー)(Bloomberg)

 米商品先物取引所大手のCMEグループは9月4日、米国産LNG(液化天然ガス)の先物取引を、10月14日から上場すると発表した。LNG価格はこれまで輸出国が主導権を握り、莫大(ばくだい)な収入を得る源泉となっていたが、今後は米国に主導権が移る可能性が高い。世界最大のLNG輸入国である日本にとっても、LNG生産企業の利幅縮小などさまざまな余波が及ぶとみられる。

 今回上場するLNG先物は、米LNG大手シェニエール・エナジーが、テキサス州とルイジアナ州の境界に持つ米国本土初のLNG輸出基地であるサビーン・パスLNGの現物と組み合わせ、先物取引の決済期日に受け渡しできるように商品設計していることが大きな特徴だ。すでに、ロンドンのICE(インターコンチネンタル取引所)が2012年、LNG先物を上場しているが、現物の受け渡しは伴っていない。

残り3442文字(全文3811文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月30日・5月7日合併号

崖っぷち中国14 今年は3%成長も。コロナ失政と産業高度化に失敗した習近平■柯隆17 米中スマホ競争 アップル販売24%減 ファーウェイがシェア逆転■高口康太18 習近平体制 「経済司令塔」不在の危うさ 側近は忖度と忠誠合戦に終始■斎藤尚登20 国潮熱 コスメやスマホの国産品販売増 排外主義を強め「 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事