ドル・円 弱まる円高要因=深谷幸司
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ドル・円相場が底堅さを増している。8月には米中通商対立で懸念が広がり、リスク回避が蔓延(まんえん)。米長期金利は急低下し円高が進んだ。しかし、9月に入ると流れが一転。10月に閣僚級協議実施の予定となった。市場には安心感が広がり、米長期金利の低下は一服し、円は軟調。ドル・円は一時1ドル=108円台前半をつけた。
一方、円高見通しを支えていたもう一つの要因である欧米の利下げは9月に予想通り実施された。ただ欧州中央銀行(ECB)による金融緩和の限界も意識され、当局は財政政策の重要性を訴えた。米国も0・25%の利下げが実施されたが、あくまで予防的な緩和とのスタンスは変わらない。年内もう1回の利下げは予想されるが、それで打ち止めとなる可能性が大きい。当局の中で意見は割れており、経済指標や米中通商交渉の進展次第で…
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週刊エコノミスト
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