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INTERVIEW ショーン・ローチ氏 「FRBは米国の日本化を回避したい」

ショーン・ローチ氏 S&Pグローバル・レーティング・アジア太平洋チーフエコノミスト)
ショーン・ローチ氏 S&Pグローバル・レーティング・アジア太平洋チーフエコノミスト)

 米中摩擦や中国の景気減速に伴い、米国では「予防的利下げ」が始まった。米金融政策や世界経済の見通しを米S&Pグローバルのショーン・ローチ氏に聞いた。

(聞き手=浜田健太郎/桑子かつ代・編集部)

── 9月に米連邦準備制度理事会(FRB)が予防的な利下げを実施した。

■FRBの金融政策のアプローチに変化はないが、現在の立ち位置に変化があるとすれば主に外的な要因によるものだ。米景気は投資が国内に回帰し、消費も底堅く住宅市場も回復していて好調だが、グローバルの成長が鈍化して、国内の好調さを打ち消すリスクをFRBが感じているからだ。

── 2001年のITバブル崩壊や08年のリーマン・ショックでは、FRBは「崩壊するまで、バブルと認識するのは難しいので、崩壊した時に速やかな利下げなどで対応する」姿勢だった。

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